強い/売れる営業組織の作り方 | 営業管理職必見



強い営業組織(売れる営業組織)は、市場や顧客の変化にも柔軟に対応し、高い成果を継続的に生むことができます。そうした強い営業組織は、どのようにして作られているのか?本記事では、強い営業組織に共通しているコト、強い営業組織を作るステップをご紹介します。

「時代の変化や流れにも負けない強い営業組織を作りたい」と考えている営業管理職の方は、ぜひ参考にしてみてください。

|強い/売れる営業組織に共通しているコト

営業組織の特徴は業界・業種、企業、取り扱っている商品やサービスによって異なります。一方で、業界・業種などは異なれど、強い営業組織には共通している5つのコトがあります。

ここではその共通点を解説するので、まずは強い営業組織を作るにあたってのビジョンを明確にしていきましょう。

体系的な営業プロセスを持っている


1つめの共通点は、「体系的な営業プロセスを持っている」です。

体系的という言葉は、「一つひとつの要素が理論的なまとまりの中に組み込まれている様」を意味します。つまり体系的な営業プロセスは、営業活動の一つひとつに明確な意味付けがされており、すべてが「受注」という成果につながるよう設計されています。

体系的な営業プロセスがある営業組織では、営業のスキル・ノウハウや経験にかかわらず、すべての営業パーソンが一定の成果を上げるのが大きな特徴です。また、強い営業組織は既存の営業プロセスに強くこだわるのではなく、時代の変化や流れに合わせてップデートしていく柔軟性も持ち合わせています。

営業部門に共通認識がある


2つめの共通点は、「営業部門に共通認識がある」です。

営業組織における共通認識とは、すべての営業パーソンが営業に対する価値観を同じように持っていることを表します。共通認識を持っている営業組織はコミュニケーションが円滑になり、組織としての団結力もあります。

営業組織内におけるコミュニケーションコストが少ないため、営業管理職によるマネジメントが回やすく、営業パーソン同士の情報共有も進みやすい傾向にあります。

属人的ではなく組織的に営業している


3つめの共通点は、「属人的ではなく組織的に営業している」です。

多くの営業組織は、営業プロセスや情報管理の属人化に課題を感じています。属人化が生み出す主な問題は、以下のとおりです。

  • 売上が一部の営業パーソンに依存してしまう

  • 実績トップが転職すれば貴重な営業ノウハウを失う

  • 業務引き継ぎに時間がかかり問題が発生しやすい

  • 営業部門全体でのパフォーマンス改善ができない

  • 余計な営業改善に時間を浪費してしまう

  • 顧客ごとに最適な提案ができず競争力を失う

  • 新人営業が育ちにくく教育コストがかさむ

出典:営業の属人化はナゼ起こる? | 5つの原因と8つの対策方法


属人化を排除し、組織的に営業をしている営業組織では、上記のような問題が生じにくくなります。

情報共有の基盤・文化が整っている


4つめの共通点は、「情報共有の基盤・文化が整っている」です。

情報共有の基盤・文化が整っている営業組織では、属人化といった課題を解決しやすく、営業パーソン同士の交流も活発になります。営業のスキル・ノウハウの共有も行われるため、「営業パーソン同士で高め合っていく文化」があるのも大きな特徴です。

また、強い営業組織を作るためには、「組織的な営業」に取り組むことが欠かせません。組織的な営業には情報共有の基盤・文化が欠かせないため、強い営業組織はそうした情報共有環境を自然と持ち合わせています。

営業データを積極的に活用している


5つめの共通点は、「営業データを積極的に活用している」です。

ビジネスのIT化に伴い、さまざまな営業データを取得できる環境が整っています。強い営業組織はそうした営業データを積極的に活用し、定量的な分析を行った上で、営業プロセスの評価・改善を行っているのが特徴です。

たとえば、資料見える化ツールの「GRiX(グリックス)」は、Web上で共有した営業資料がどのように読まれているかを、AIによって可視化できます。見込み顧客ごとに営業資料がどのように読まれているかを把握できるだけでなく、資料の評価・改善に必要なデータも取得可能です。

こうした営業ツールを用いて営業データを収集・分析し、積極的に活用することで、営業プロセスを常にアップデートしているのが強い営業組織です。

|強い/売れる営業組織を作るステップ

それでは、強い営業組織を作るステップを紹介します。ステップごとのやるべきコトやコツを解説していくので、これを参考に、強い営業組織づくりにぜひ取り組んでみてください。

1. 営業プロセスを見える化する


最初のステップは、「営業プロセスを見える化する」です。

前章(強い/売れる営業組織に共通しているコト)で解説したように、強い営業組織は「体系的な営業プロセス」を持っています。同じように体系的な営業プロセスを作るためには、現在の営業プロセスを見える化し、再設計しなければいけません。具体的には、以下の手順で見える化を進めます。

  • 見える化のスコープを明確にする

  • 営業プロセスのフロー図を作成する

  • プロセスごとの業務を要素分解する

  • 重要な業務とそうでない業務を分ける

  • 必要なデータやツールを明確にする

  • 排除・統合・交換・簡素化を検討する

  • 以上の情報をもとに営業プロセスを再設計する

  • 継続的なフィードバック・改善を行う

ステップごとにやるべきコトや注意点などは、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

2. 現在の営業課題を整理する


次のステップは、「現在の営業課題を整理する」です。

営業プロセスの見える化を行ったら、現在の営業課題を整理し、営業プロセスの再設計に向けた取り組みを始めましょう。たとえば、営業組織の多くは次のような課題を抱えています。

  • 既存顧客への営業は上手いが新規顧客獲得は苦手

  • 営業の守備範囲が広くコア業務に時間をかけられない

  • 見込み顧客の行動を把握できていない

  • 特定の営業パーソンに売上を依存している

  • 営業の人材育成のバラつきがあり新人が育ちにくい

自社の営業組織は、具体的にどういった営業課題を持っているのか、ボトルネック(生産性の停滞を低下を招く部分)はどこなのか、こうした情報を整理した上で、次のステップに進みましょう。

3. 営業プロセスを標準化する


次のステップは、「営業プロセスを標準化する」です。

営業プロセスの見える化と課題整理を行ったら、次に営業プロセスを標準化し、すべての営業パーソンが一定に成果を上げられるよう営業プロセスを再設計しましょう。

営業プロセスの標準化にあたってはまず、優秀な営業パーソンのスキル・知見を共有し、営業組織としての「勝ちパターン」を決めましょう。すべての営業パーソンが勝ちパターンを実践できるよう、営業プロセスを再設計し、仕組み化していきます。

そのためにも、営業組織で情報共有を促進する環境を整えておくことも大切です。

4. KGI・KPIを設定する


次のステップは、「KGI・KPIを設定する」です。

KGI(重要達成指標)とは営業組織としてのゴール、KPI(重要業績指標)とはKGI達成に必要なアクションを数値的に捉えるための指標です。強い営業組織は必ずKGI・KPIを設定し、組織として個人としての営業パフォーマンスを常に追跡しています。

KGI・KPIは、持続的な評価・分析・改善が行える指標でなければいけません。以下の記事では、営業におけるKGI・KPIの設定について詳しく解説しているので、本記事と併せて参考にしてみてください。

5. 市場分析を行う


次のステップは、「市場分析を行う」です。

ステップ4までは、営業プロセスの再設計が主な目的でした。ステップ5・6は、市場や顧客を理解し、自社が置かれている環境を整理することが目的です。

営業における「市場」とは、顧客・競合・自社という3つの存在とその関わりを意味します。これらの存在がどのように関わり合っているのか、社会情勢なども交えながら分析していきましょう。

具体的には、「3C分析」や「PEST分析」、「ファイブフォース分析」などのフレームワークを用いて市場を分析します。こうした営業分析については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

6. 顧客理解を深める


次のステップは、「顧客理解を深める」です。

市場分析の次は、顧客をより深く理解するための取り組みを行いましょう。たとえば、「ペルソナ」や「カスタマージャーニー」といったフレームワークを使用すると、顧客理解を深めやすくなります。

  • ペルソナ
    →細部まで情報をまとめた具体的なターゲット像のこと。顧客がどのような課題/悩みを持ち、何を求めているのかを客観的に把握できるようになる。

  • カスタマージャーニー
    →顧客が商品やサービスを認知し、購買に至るまでのプロセスを可視化したもの。顧客との接点を整理でき、接点ごとに最適なアプローチ方法を検討できる。

ペルソナやカスタマージャーニーがあると営業組織の共通認識が高まり、営業戦略を立案しやすくなるので、ぜひ取り入れてみてください。

7. ソリューション営業にシフトする


次のステップは、「ソリューション営業にシフトする」です。

ソリューション営業とは、顧客とのコミュニケーションの中から、顧客が直面している課題やニーズを汲み取り、解決策となる商品やサービスを提案する営業手法です。

ソリューション営業のメリットは、顧客との信頼関係構築と同時に、高いLTV(顧客生涯価値)を実現できることです。つまり、ソリューション営業を推し進めるほど、少ないコストでより高い利益を得られるようになります。

強い営業組織のほとんどは、ソリューション営業によって顧客からの強い信頼を勝ち取っています。

8. 営業データを蓄積・分析する


次のステップは、「営業データを蓄積・分析する」です。

強い営業組織は、営業活動やその改善において勘に頼るのではなく、データ(根拠)に基づいて行動しています。営業資料を顧客に共有したシーンを想定してみましょう。

勘に頼った営業は、「4時間前に資料を共有したからそろそろ読まれているだろう」など、明確な根拠がないまま次の行動に移ります。こうした勘に頼った行動は「顧客とのすれ違い」を生む原因であり、営業組織内でもコミュニケーションコストを増やす原因になります。

ではもし、「顧客が資料をいつどれくらい読んだか?」という営業データがあればどうでしょうか。データ(根拠)に基づいて行動できるため、営業パーソンにとっても顧客にとっても最適なタイミングで、新しいコンテンツを届けられるようになります。

営業データを蓄積・分析する環境が整っているのも、強い営業組織が強くあり続ける理由の一つです。

|強い/売れる営業組織を作る手法

ここでは、強い営業組織を作る手法を5つ紹介します。いずれも強い営業組織が取り入れている営業手法なので、ぜひ参考にしてみてください。

インサイドセールス


インサイドセールスとは、電話やEメール、Web会議システムなどのコミュニケーションツールを使用した、非対面型の営業手法です。フィールドセールス(訪問営業)を中心とした営業手法よりも効率性を追求し、見込み顧客の獲得から商談まで分業体制を取ることで、受注率向上を目指します。

インサイドセールスを取り入れることで、営業プロセスの標準化を行いやすく、プロセスごとの分析・改善も促進します。強い営業組織の中にはインサイドセールスを取り入れている組織も多く、積極的に検討すべき営業手法です。

インサイドセールスのやり方/導入方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

リードナーチャリング


リードナーチャリングとは、さまざまな施策で獲得した見込み顧客の、検討度合い/購買意欲を醸成させる営業手法のことです。具体的には、見込み顧客にとって有益なコンテンツやコミュニケーションツールを用いて、見込み顧客と接点を持ち、検討度合い/購買意欲を醸成させていきます。

リードナーチャリングを取り入れることより、見込み顧客の興味・関心を把握しながら、営業プロセスを継続的にアップデートすることも可能です。リードナーチャリングのやり方や施策などについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

セールスイネーブルメント


セールスイネーブルメントとは、営業ごとの営業力向上を組織的に支援する取り組みです。営業の教育だけでなく、営業向けコンテンツの制作、営業ツールの導入、営業プロセスの改善など、各施策を実施した上で、営業活動への貢献度を数値的に表します。

可視化した数値を参考に、営業活動を継続的に改善していくのがセールスイネーブルメントの特徴です。営業の仕事に対するモチベーションアップだけでなく、離職率の低下、人材育成の効率化などさまざまな課題解決を実現できるため、強い営業組織は積極的に実践している傾向があります。

THE MODEL(ザ・モデル)


THE MODELとは、営業・マーケティング・カスタマーサポートといった部門が独立し、分業化を進めることで優れた顧客体験を提供する営業手法です。営業プロセスを切り分け、工程ごとの情報を数値化・可視化することで、より効率的な営業活動を目指すことができます。

THE MODELのメリットは、「失注顧客の掘り起こし」にも高い効果を発揮する点です。新規見込み顧客の65%は、「将来的に購入する可能性はあるが今ではない」というデータがあります。このデータから、営業活動における失注は恐れることではなく、むしろ将来的な受注獲得に向けた布石になるというのが、THE MODELの考え方の特徴です。

このような営業手法や考え方を取り入れ、失注を恐れず大胆にアプローチできる、強い営業組織を作ることができます。

RevOps(レベニューオペレーション)


RevOpsとは、企業の収益最大化を目指し、営業・マーケティング・カスタマーサポートといった部門の連携を強める営業手法です。分業化を進めるTHE MODELは有効的な営業手法として広く導入されていますが、「部門間の連携が難しい」という課題があります。

この課題を補えるのがRevOpsであり、営業・マーケティング・カスタマーサポートの間で統一された顧客データを共有することで、見込み顧客の質向上にプラスの影響をもたらします。RevOpsについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

|強い/売れる営業組織はツールで作れる

本記事の最後にお伝えしたいのは、「強い営業組織はツールで作れる」ということです。強い営業組織の多くは、営業データの活用に積極的であり、営業活動の効率性をいつでも追求しています。

営業データの活用や営業活動の効率化は、人手では限界があります。そのため、強い営業組織の多くは、営業プロセスごとに必要なツールを取捨選択し、人材とテクノロジーをうまく組み合わせることにより、高い競争優位性を手にしています。

以下の記事では、強い営業組織づくりに役立つツールを紹介しているので、自社の営業組織に必要なツールをぜひ探してみてください。

|まとめ

強い営業組織づくりは、一朝一夕にはいきません。しかし、一つひとつのステップを着実にこなしていけば、比較的短期間での組織づくりは可能です。本記事でご紹介した強い営業組織づくりのステップを着実に踏み、必要な営業手法を取り入れながら、強い営業組織をぜひ目指してみてください。

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