目次
- |インサイドセールスとは?
- インサイドセールスの4つのフェーズ
- インサイドセールスを導入する目的とメリット
- |インサイドセールスに分析が欠かせない理由
- 1. フィードバック・改善のサイクルを作り顧客を深く理解するため
- 2. 分析を通して営業プロセスの改善点や効果的な施策を考えるため
- |インサイドセールス分析で必要なKPI設定
- KPIの意味と役割
- KPI設定の考え方
- |インサイドセールス分析で使用するKPI一覧
- リード獲得のKPI
- リード育成のKPI
- リード案件化のKPI
- 商談および管理のKPI
- |インサイドセールス分析の課題
- 人材と組織の課題
- 環境や技術の課題
- データ品質の課題
- 【解決策】インサイドセールスツールを導入する
- |インサイドセールス分析を成功させるポイント
- 1. ツールを使用してデータ収集・分析を効率よく行う
- 2. KPIの種類や設定方法を定期的に見直す
- 3. 営業組織内でデータドリブン文化を醸成する
- |まとめ

インサイドセールスはさまざまな企業に有効的な営業手法ですが、「導入しても成功するか不安だ」という声をよく聞きます。実際のところ、インサイドセールスを導入しただけでは成功は難しく、時間と労力、コストを浪費する結果になりかねません。
そこで本記事では、インサイドセールスの成功に欠かせない「分析」についてご紹介します。インサイドセールスに分析が欠かせない理由や、インサイドセールス分析で使用するKPIについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
|インサイドセールスとは?

インサイドセールスの分析についてご紹介する前に、インサイドセールスの基本をおさらいします。インサイドセールスとは、電話やEメール、Web会議システムなどのコミュニケーションツールを使用した、非対面型の営業手法です。
フィールドセールス(訪問営業)を中心とした営業手法よりも効率性を追求し、リード(見込み客)の獲得から商談まで分業体制を取ることで、受注率の向上を目指します。また、「顧客行動データを活用してニーズが顕在化するタイミングを見極められる」のが、インサイドセールスの大きな特徴です。
インサイドセールスの4つのフェーズ
インサイドセールスには、「リードの獲得」「リードの育成」「リードの案件化」「商談および管理」から成る4つのフェーズがあります。

各フェーズにおいて適切な施策とコンテンツを用意することが重要です。フェーズごとの役割や業務については、『【2025年最新版/目的別】インサイドセールスツール16選 | 成果を最大化するツール比較』で詳しく解説しています。
インサイドセールスを導入する目的とメリット
インサイドセールスを導入する大まかな目的とメリットは、「受注確度の高いリードを生み出す(育てる)」ことです。
企業の購買プロセスが長期化している昨今において、製品やサービスに対する検討度合いの醸成をリード任せにしていては、受注率や売り上げを伸ばすのは困難です。とはいえ、リードに対して「早く検討してください」と急かすわけにも当然いきません。
そこでインサイドセールスを導入し、リードの有益なコンテンツを提供しつつ顧客行動データの収集と分析を行い、リードごとの検討度合いの視覚化や、興味・関心の把握などを行います。
これにより、リードの検討度合いを能動的に醸成させたり、リードごとにカスタマイズされた営業や提案を行ったり、近代的な営業手法を取り入れるのがインサイドセールスの目的とメリットです。
|インサイドセールスに分析が欠かせない理由

インサイドセールスに分析が欠かせない理由は、大きく分けて2つあります。「顧客を深く理解すること」と「改善と効果的な施策の実行」です。ここでは、これら2つの理由を詳しく解説します。
1. フィードバック・改善のサイクルを作り顧客を深く理解するため
インサイドセールスは顧客行動データを活用し、顧客を深く理解するのに役立ちます。ただし、そのためには顧客行動データを収集および分析し、施策ごとにフィードバックを得て、次の改善に役立てるサイクルが欠かせません。
これを実現するのがインサイドセールス分析であり、さまざまなKPIを設定して営業部門と営業担当者のパフォーマンスを計測します。
2. 分析を通して営業プロセスの改善点や効果的な施策を考えるため
インサイドセールス分析で用いるKPIを追い続ければ、営業プロセスの改善点と効果的な施策を考案するのに役立ちます。営業課題の把握や改善策を勘に頼って行うのではなく、データに基づいて実行することで、より確実な改善サイクルを回せるようになるのです。
このように、インサイドセールスには分析が欠かせず、その中心となるのが「フェーズごとに設定するKPI」です。次章ではまず、インサイドセールス分析に必要なKPIについて解説します。
|インサイドセールス分析で必要なKPI設定

インサイドセールスの分析において重要となるのが「KPI設定」です。ここでは、KPIの意味や役割、KPI設定の考え方についてご紹介します。
KPIの意味と役割
KPI(Key Performance Indicator)とは「重要業績指標」のことです。インサイドセールス分析においては、フェーズごとに実施する施策や用意するコンテンツの効果測定を目的として用いる指標となります。
施策やコンテンツごとの最適なKPIを設定することにより、インサイドセールスの効果を可視化し、営業部門と営業担当者のパフォーマンス計測にも役立ちます。これにより、インサイドセールスのフィードバックや改善といった分析環境を整えられるのが、KPIを用いるメリットです。
KPI設定の考え方
インサイドセールスの分析におけるKPI設定では、「SMART(スマート)」を意識するのが一般的です。 SMARTは以下の5項目の頭文字を取った言葉であり、全ての項目を満たすことで、効果の高いKPIを設定できます。
Specific(具体的)
Measurable(測定可能)
Achievable(達成可能)
Relevant(関連性が高い)
Time bound(期限が明確)
このSMARTを意識するのに加えて、インサイドセールスの最終目標(KGI)を要素分解し(KFSI)、ツリー構造に設定していくのがKPI設定の考え方です。

|インサイドセールス分析で使用するKPI一覧

それでは、インサイドセールスの分析で使用する、KPIを一覧でご紹介します。「リードの獲得」「リードの育成」「リードの案件化」「商談および管理」の4フェーズに分けてご紹介するので、フェーズごとに必要なKPIを把握しましょう。
リード獲得のKPI
コンバージョン率
コンバージョン率とは、施策に対して獲得したリード数の割合です。主に、オウンドメディア運営やWeb広告で使用されています。オンラインを中心にインサイドセールスを展開する企業では、リード獲得フェーズにおける最終目標(KGI)に直結する指標であり、設定必須のKPIだと言えます。
フォームの離脱率
オウンドメディア運営やWeb広告では、企業担当者の個人情報がフォームにて入力・送信されることでリード獲得となります。そのため、フォームを表示したユーザーの離脱率(離脱数÷ページ表示回数)は、フォームの有効性を計測するために欠かせないKPIです。フォームの離脱率が高い場合は何らかの問題があり、改善点を見つけるのに役立ちます。
営業リスト数
テレアポやオンラインツールを使用するアウトバウンド型のインサイドセールスにおいては、営業リスト数をKPIの1つに設定するのがおすすめです。営業やマーケティングでは、一つひとつの施策効果を高めることも重要ですが、質だけでなく「量」も重視しなければいけないため、営業リスト数の管理も欠かせません。
架電数・通話時間
アウトバウンド型のインサイドセールスにおいては、架電数・通話時間もKPIに設定するといいでしょう。また、架電数・通話時間をKPIに設定して最終目標(KGI)の達成を目指すだけでなく、架電数・通話時間の変化が、受注率や売り上げにどのような影響を及ぼすのかもチェックすると、営業プロセスの改善に役立てられます。
リード育成のKPI
ダウンロード資料の読了率・熟読箇所
インサイドセールスにおいてリードや顧客に提供するダウンロード資料の、読了率・熟読箇所をチェックできれば、課題やニーズの深掘りに役立ちます。ただし、こうした顧客行動データを収集および分析できるツールは限られます。
GRiX(グリックス)はWebで営業資料を共有することにより、資料上の顧客行動データをAIが分析・収集するインサイドセールスツールです。リードや顧客が抱えている課題やニーズの把握、データに基づいたアクションプランの立案に役立ちます。
ダウンロード資料内リンクのクリック率
ダウンロード資料内のリンクがどの程度クリックされているか、クリック率を把握することで、営業資料の有効性を測定できます。また、どの程度クリックされているかだけでなく、「どのリンクがクリックされているか」を把握することは、営業資料の改善に役立ちます。
これについても、インサイドセールスツールのGRiX(グリックス)を活用すれば、顧客行動データを容易に収集・分析でき、AIアシスタントが次のアクションを提案してくれます。
製品やサービスに関する問い合わせ数
製品やサービスに関する問い合わせ数は、インサイドセールスによってリードの検討度合いがどれほど促進しているのかを測れる重要なKPIです。自社サイトにてチャットで接客を行えるWeb接客ツールを導入すると、製品やサービスに関する問い合わせが容易なだけでなく、問い合わせ数の計測や、問い合わせ内容の管理なども容易になります。
メルマガ・ステップメールの開封率
メルマガ・ステップメールの開封率は、リードや顧客に対して配信したコンテンツが、どれくらい興味を持たれているかを計測できます。また、リードの育成施策がどれくらい成功しているかを測るKPIにもなります。このKPIを追いながら、提供するコンテンツの改善と、リードの検討度合い醸成を目指しましょう。
メール内リンクのクリック率
メール内リンクのクリック率は、リードや顧客が製品やサービスに対して、どれくらい強い興味を持っているかを計測できるKPIです。また、クリック率に対する問い合わせ数や商談率を見ることで、改善点の発見や、改善施策の考案に役立ちます。
ウェビナー回数
ウェビナーの実施回数は、リード育成にかかわる重要なKPIの1つです。ちなみに、ウェビナーを実施するとリードの検討度合いを醸成できるだけでなく、製品やサービスに対する反応を直に受け取れるというメリットがあります。ウェビナーの実施回数が商談化率や有効商談率に与える影響を計測しながら、ウェビナーの改善を繰り返しましょう。
リード案件化のKPI
アクション数
架電数やメールの送信数、チャットの対応数などを総じて「アクション数」と呼びます。営業担当者ごとのアクション数を計測することで、トップ営業と平均的な営業担当者の差を明らかにし、「セールスイネーブルメント(営業強化支援)」に役立つKPIです。
商談化率
商談化率とは、獲得したリード数に対してどれくらいの商談を創出できたかを表すKPIです。営業部門の商談化率で営業パフォーマンスを計測することも、営業担当者ごとの商談化率でスキルやモチベーションの管理を行うことも可能です。
有効商談率
有効商談率とは、創出した商談のうち「受注確度の高い商談」の割合を示します。有効商談率の向上がリード案件化フェーズにおける重要課題であり、KPI設定は必須です。ただし、何をもって「受注確度の高い商談」とするのかは、企業ごとに異なります。正しい分析のためには、「受注確度の高い商談」の明確な定義を持ち、営業部門で共有することが大切です。
商談および管理のKPI
商談回数
有効商談が発生したリードにおける商談回数は、商談の進捗とコミュニケーションの成果を測定する大切な指標です。また、商談回数によって受注率がどのように変化するかを分析することで、最適な商談回数を知り、正確な「追客ライン」を決めることができます。これらは、効率的な営業活動の実現に欠かせません。
受注率
受注率は、営業部門と営業担当者のパフォーマンスを計測するために欠かせないKPIです。営業担当者ごとのパフォーマンスを計測する際は、単に受注率を比較するのではなく、その他のKPIを組み合わせながら受注率を見ることで、本質的なパフォーマンスを見極めることができます。
受注金額
受注金額は総額や平均客単価など、いくつかの切り口でKPIを設定することにより、営業部門と営業担当者のパフォーマンス計測、改善点の発見などに役立ちます。単純に受注金額の多い・少ないで比較をするのではなく、「なぜ多い(少ない)のか?どのように多い(少ない)のか?」という、新たなインサイト(洞察)の発見につなげることが大切です。
|インサイドセールス分析の課題

インサイドセールスの分析には、解決すべき課題が3つあります。「人材と組織の課題」「環境や技術の課題」「データ品質の課題」、それぞれの概要と解決策をご紹介します。
人材と組織の課題
インサイドセールスをはじめ、あらゆる分野でデータ分析の重要性は高まっています。それに伴い、データ分析のための人材不足と、組織文化の醸成が大きな課題です。
まずは、営業責任者だけでなく経営層もデータ分析の重要性を理解し、データ分析が定着する組織文化を作りはじめる必要があります。
その後、データ分析に長けた人材の獲得または育成に力を入れることが、インサイドセールスやその他の部門での分析環境を整える土壌になります。
環境や技術の課題
ビジネスのデジタル化に伴い、日本企業の多くは部門ごとの異なるツール・システムを導入してます。しかし、部門ごとに個別最適化された環境では、インサイドセールスをはじめ部門を超えたデータ分析は実現しません。
また、データ分析においてエクセルなどのオフィスツールを利用する企業も多いですが、先進的なデータ分析のためには技術的な問題があります。こうした課題を解決するためにも、ツール・システムの統合と、データ分析を容易にする環境や技術が欠かせません。
データ品質の課題
データの品質とは、分析の目的とゴールへの適合性、正確性、完全性、一貫性、信頼性といった要素のことです。これらの要件を満たした「高品質なデータ」があってこそ、インサイドセールス分析を正しく推進できます。
このデータ品質は導入しているツール・システムに依存しているため、分析の目的とゴールに応じて、ツール・システムの組み合わせや統合を検討しなければいけません。低品質なデータを分析しても、十分な分析結果と、それによる受注率や売り上げのアップは期待できません。
【解決策】インサイドセールスツールを導入する
インサイドセールス分析における3つの課題を解決する方法は、「インサイドセールスの導入」です。
インサイドセールスツールとは、インサイドセールスの各フェーズにおいて業務の自動化やデータの収集・分析を助けるツールであり、目的に合わせてさまざまな製品が存在します。
4つのフェーズを横断して使用できる製品から、必要なデータだけを収集・分析できる製品など、分析の目的とゴールやインサイドセールスの課題を整理した上で、自社に合ったツールを導入するのがポイントです。
『【2025年最新版/目的別】インサイドセールスツール16選 | 成果を最大化するツール比較』では、フェーズごとに最適な製品を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
|インサイドセールス分析を成功させるポイント

インサイドセールスの分析を成功させるためには、3つのポイントを押さえることが大切です。「ツールの導入」「KPIの見直し」「データドリブン文化」、それぞれ詳しく解説します。
1. ツールを使用してデータ収集・分析を効率よく行う
インサイドセールス分析の目的は、課題・改善点の発見、パフォーマンスの計測、リードや顧客の傾向把握、これらを通じて受注率や売り上げのアップを目指すことです。
しかし、分析に取り組みはじめた企業の中には、データの収集・分析そのものが目的になるケースが少なくありません。この問題を回避するためには、インサイドセールスツールなどを使用してデータの収集・分析を素早く行い、データ活用に集中できる環境を整えるのが効果的です。
2. KPIの種類や設定方法を定期的に見直す
インサイドセールス分析において設定したKPIは、種類や組み合わせ、設定方法を定期的に見直す必要があります。KPIを入念に設定した場合においても、実際に運用してみなければ、インサイドセールスに適用するかどうかはわかりません。
そのため、KPIの種類や組み合わせ、設定方法を定期的に見直し、最適なKPIをもってインサイドセールスを分析できるよう改善を繰り返していきましょう。
3. 営業組織内でデータドリブン文化を醸成する
データドリブン文化とは、「営業部門や営業担当者がデータを基に意思決定を下す」ことです。インサイドセールス分析を成功させるには、データドリブン文化を営業部門内で醸成し、すべての営業担当者がデータを基に意思決定を下す組織へと変わる必要があります。
そのためにも、営業責任者や経営層がデータ分析に理解を示し、トップ主導でインサイドセールス分析を進めていくことが大切です。
|まとめ

インサイドセールスの分析を通じて、受注率や売り上げのアップを目指すためには、人材・文化・技術、これらの3要素を満たした分析環境を整える必要があります。
これを容易にするのがインサイドセールスツールやデータ分析ツールです。この機会に、「自社のインサイドセールス分析にはどのようなツールが必要なのか?」を、ぜひ考えてみてください。
