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アポ取りは営業活動における基本の1つです。シンプルなようで奥が深く、「アポが取れない」と悩む営業も少なくありません。そこで本記事では、アポが取れない営業によくある7つの原因と、原因ごとの対策/施策をご紹介します。
「アポが取れない」と悩んでいる営業の方も、なかなかアポが取れない部下に対してどのように指導すべきか悩んでいる営業責任者の方も、ぜひ参考にしてみてください。
|営業のアポ取りはなぜ難しいのか?

営業のアポ取りがなぜ難しいかというと、「アポ取りを体系的に学ぶ機会が少ないから」です。多くの企業では、営業としての心構えやビジネスマナーを新人研修で教え込みますが、肝心の「アポ取りのやり方」はOJT(実践形式)で教えていきます。
アポ取りを体系的に学ぶ機会が少ないため、アポを取れる営業と取れない営業がハッキリと分かれます。次第に、「〇〇は営業センスがある」と本質から離れたところで評価を下してしまい、アポが取れない営業は「自分には営業センスがない」と潰れてしまうのです。
金融テクノロジー企業の法人営業を長年勤めた経験から断言できるのは、「営業はセンスではない」ことです。アポ取りを体系的に学ぶ機会があり、分析・改善を積み重ねていけば、すべての営業に伸び代があります。
したがって、アポ取得率が伸びない営業部門は問題を営業個人に押し付けるのではなく、組織として「アポ取りを体系的に学ぶ環境を与えられていない」、という事実に目を向けることが大切です。
|営業のアポが取れない7つの原因と対策/施策

それでは、営業のアポが取れない7つの原因と、原因ごとの対策/施策をご紹介します。アポ取得率が伸びない営業や営業部門には、いずれかまたは複数の原因があるので、自分(自社)と照らし合わせながら読み進めてみてください。
1. 顧客分析ができていない
顧客分析とは、顧客となる企業を取り巻く環境(市場・顧客・競合)や、企業の購買プロセスなどを理解することです。顧客分析ができていない営業は、「自社の製品やサービスを売り込む」しかできず、結果としてアポ取得率が悪くなります。
また、架電する前に事前準備として企業情報を調べておくなど、簡単な顧客分析まで疎かにしているケースも少なくありません。
対策/施策:分析ツールを使用する
まず、アポが取れるようになるには「顧客分析が大切だ」という意識を持ちましょう。たとえば、架電する前に企業サイトを確認すれば、担当者や決裁者の氏名を確認できるかもしれません。そうすれば、「私〇〇株式会社の〇〇と申しますが、ご担当者の〇〇様をお願いいたします〜」と、担当者や決裁者に直接アプローチができます。
こうした、顧客分析ができていない原因に対して有効な対策/施策が、分析ツールの使用です。既存顧客のデータやサードパーティデータ(他社が提供するデータ)を管理・分析することで、顧客のニーズを把握しやすくなり、アポ取りに活用できるようになります。
アポ取りなど営業活動に使える分析ツールを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
2. トークスクリプトが弱い
営業や営業部門は、それぞれにトークスクリプトを用意してアポ取りするのが一般的です。しかし、このトークスクリプトが弱いと、アポの取れない営業を産んでしまいます。また、「アポは取れるが成約率が低い」という問題も、トークスクリプトにある可能性が高いでしょう。
トークスクリプトが弱くなってしまう理由の大半は、「実態に則していない」「継続的な改善を行っていない」の2つです。
対策/施策:スクリプトの分析・改善を行う
弱いトークスクリプトを強くするためには、スクリプトの分析・改善を定期的に行うしかありません。ただし、「何を分析し何を改善すればいいのか」と悩む方も多いでしょう。そこでおすすめなのが、音声解析AIを搭載した営業ツールです。
音声解析AIでは、営業と企業担当者の会話を録音・分析し、話者の感情などをAIが自動分析してくれます。企業担当者がどのような話に興味・関心を示しているのか、データを根拠に分析できるため、トークスクリプトの改善に役立ちます。
また、原始的な方法にはなりますが、1件架電するごとに振り返り・分析を行い、少しずつ改善していく手法もおすすめです。
3. 自分本位な話し方をしている
電話口の相手方がろくに返事をしていないのに話を続けたり、自社の製品やサービスの話ばかりをしたり、自分本位な話し方をしている営業はアポが取れません。アポ取りでまくし立てるように話す営業の心理には、「拒絶されたくない」という恐怖心があります。
営業においてこうした恐怖心を払拭するのはなかなか難しく、本人も原因に気づいていないケースが多いでしょう。
対策/施策:ヒアリング中心を心がける
アポを取れるようにするためには、「ヒアリング中心」を徹底的に心がける(心がけさせる)ことです。たとえば営業責任者として指導をするなら、「アポ取りはまず忘れていいからお客様の話を聞くことに集中しよう」と、肩の荷をおろしてあげてから、アポ取りに向かわせてみましょう。
「断られても大丈夫」という安心感の中でヒアリング中心の会話を行うと、自分本位な話し方を少しずつ改善していけます。また、録音データを聞きながら、会話の中で相手方がどのような反応を示しているのか、一緒に確認しながら指導していくのも効果的です。
その際は「なぜこんな話し方をしたんだ」と責めるのではなく、どうすれば改善していけるかを建設的に考えることが大切です。
4. 具体的なことを伝えていない
相手方に具体的なことを伝えられない営業は、アポが取れない傾向にあります。具体的なこととは、自社の製品やサービスに関する情報の中でも、「相手方にとって有益と思われる情報」です。
たとえば、「弊社の製品(サービス)なら貴社の商品販売数をアップできます」と伝えるだけでは、その情報が有益かどうかは判断できません。そのため、短時間でいかにして具体的なことを訴求できるかどうかが大切です。
対策/施策:定量的な実績を伝える
シンプルな対策/施策は、製品やサービスについての定量的な実績を伝えることです。以下に例を挙げます。
例)弊社の製品(サービス)は、〇〇業界におけるシェア率が昨年と比較して○%アップしております。顧客行動を見える化する機能で大変好評をいただいておりまして、貴社におかれましても「資料送付後の顧客行動が把握できない」といった課題を抱えていないでしょうか〜
このように、定量的な実績やどのような分野で貢献できるかを端的に伝えると、相手方も「話を聞いてみようかな」と具体的に検討しやすくなります。
5. 架電数が少ない
アポが取れない営業の初歩的な原因として、意外と多いのは「架電数が少ない」です。アポの取得率とは「アポイント獲得数×架電数」です。平均取得率が5%と仮定すると、100件架電するとアポイントを5件取得できます。
つまり、架電数はアポ取りのベースになる大切な要素であり、架電数が少なければアポイント獲得数も自然と落ちてしまいます。もちろん、単純に架電数を増やせばいいわけではありません。
対策/施策:架電数の目標を立てる
架電数が少ない営業はまず、架電数の目標を立てましょう。このとき、トップ営業ではなく「自分の営業成績よりちょっと成績が高い営業」の架電数を基準に考えるのがおすすめです。
トップ営業と自分を比較すると、そこには架電数だけでは埋まらない差がある可能性が高いため、トップ営業の架電数は参考になりません。それよりも、自分の営業成績に近い営業をベンチマークとして、架電数の目標を立ててみてください。
架電数の目標を達成してもアポ取得率が伸びない場合は、「トークスクリプトに問題があるかも?」など、他の原因の特定・改善を行いましょう。このように、アポが取れない原因に1つずつ取り組むのがポイントです。
6. 架電のタイミングが悪い
「架電のタイミングが悪い」という初歩的な原因によって、アポが取れない営業も少なくありません。基本として、以下の時間は架電を避けるべきです。
始業時間前
始業〜30分以内
昼食休憩の前後
終業時間前
就業時間
相手方の業務を妨げるような時間帯に架電をしても、門前払いされるケースが多いでしょう。
対策/施策:効率良くアポ取りできる時間を考える
効率よくアポ取りできる時間は、ビジネスによって異なることをまず覚えておきましょう。一般的に「迷惑にならない架電の時間帯」とは、以下のとおりです。
午前:10:00〜11:30
午後:14:00〜16:30
これらの時間帯の中で、効率よくアポ取りできる時間を知るには、「営業ツールによる分析」が欠かせません。SFA(営業支援システム)などの営業ツールでは、営業活動データを一元的に管理でき、集めたデータを自動で分析・レポーティングしてくれます。
これにより、「自社にとって効率良くアポ取りできる時間」が判明するので、その時間帯に集中して架電するのが効率的です。
7. 架電ごとに一喜一憂してしまう
アポを取る力はあっても、架電ごとに一喜一憂してしまうとモチベーション維持が難しく、結果としてアポ取得率が低くなります。アポ取得率が高い営業は総じて、「モチベーションを一定に維持している」ため、一喜一憂しないメンタルを身につけることが大切です。
こうした営業に指導する際は、「メンタルを強くしよう」と単純に押し付けるのは厳禁です。どうすればメンタルを強くできるのか、体系的に示す必要があります。
対策/施策:セルフマネジメントを行う
アポ取りにおけるモチベーションを維持するためには、「セルフマネジメント」が欠かせません。セルフマネジメントとは、平たく言えば「自分で自分を盛り上げること」であり、営業にとってはアポ取りに限らず、あらゆるシーンで重視される能力です。
ただし、セルフマネジメントに正解はないため、自分に合った方法を模索するしかありません。営業責任者としては、自身の経験則から「こんなセルフマネジメントがおすすめ」と教え、気づきを与えられるといいでしょう。
|アポが取れない営業の特徴

それでは最後に、アポが取れない営業の特徴をご紹介します。自分や部下が、いずれかまたは複数の特徴に当てはまる場合は、これを自覚し(自覚させ)、改善できるよう心がけてみてください。
顧客を理解していない
アポが取れない営業の多くは、顧客を理解できていません。一口に顧客理解といっても、市場や消費者など顧客を取り巻く環境、抱えているニーズ、解決したい課題、社内における問題など、理解すべきポイントは多岐に渡ります。
こうした顧客理解を深められていない営業は、アポ取りの際に相手方に寄り添った話し方ができないため、アポが取れない傾向にあるのです。
これを改善するには、「徹底した顧客理解」に務める他ありません。アポ取りをというゴールを一度横に置き、どうすれば顧客を理解し、顧客を理解した話し方ができるかを考えてみてください。
自分を理解していない
アポが取れない営業は、顧客だけでなく自分を理解していないケースもあります。「自分を理解する」とは、自分の性格や価値観を再認識した上で、悪い部分があれば認め、良い部分にも目を向け、継続的に成長していく姿勢のことです。
自分を理解していない営業は、アポが取れなかった原因を顧客など周囲に向ける傾向があります。また、必要以上に自分を責めるケースもあり、いずれのパターンでも自己理解を深め、セルフマネジメントを実施しなければ現状から脱却できません。
準備が足りない
アポが取れない営業の中には、明らかな準備不足でアポ取得率が低くなっている方がいます。たとえば、架電する前に相手方の企業サイトから情報収集するだけで、担当者や決裁者の名前を知れるケースがあります。こうした事前準備を怠ると、アポ取りまでのプロセスを無駄に伸ばすことになり、結果としてアポ取得率が落ちます。
「架電数も十分だしトークスクリプトは悪くないのにアポが取れない」という人は、準備不足を疑ってみてください。トップ営業の多くは、一つひとつの架電に対して十分過ぎるほどの準備を行ってから望むものです。
架電数が足りない
アポが取れない営業の中には、架電数が圧倒的に足りないケースがあります。アポ取得率は架電数によって大きく変化するため、一定の架電数がなければアポは増えません。極端な話、アポ取得率は低くても架電数を劇的に増やせば、アポも増えるのです。では、架電数が足りない営業の原因とは何か?
<架電数が少ない営業によくある原因>
1件あたりの会話時間が長く架電数が少なくなってしまう
架電するのがこわく今必要のない作業に手を出してしまう
架電数が足りない営業には、「架電数を増やす」と単純に考えるのではなく、「なぜ架電数が少ないか?」の根本的な原因を考え、解決する必要があります。
アポが取れなくて落ち込む
アポが取れないとすぐに落ち込んでしまう営業も、アポ取得率が低い傾向にあります。営業は「断られて当たり前」の仕事なので、精神の強さが営業成績に反映されてしまうためです。
ただし、「精神的なことだから精神面から改善する」と考えるのではなく、アポ取りを体系的に学び(教え)、成功体験を少しずつ積み上げるのが改善に欠かせない要素です。
営業責任者が指導する際は「断られて当たり前だから怖がるな」と、精神的な改善策を提示するのではなく、体系的なアポ取りの方法を細かく教えるなど部下に寄り添った指導を行いましょう。
|まとめ

営業のアポ取りはセンスではありません。分析・改善を重ね、アポ取りのスキルを体系的に学んでいくことが大切です。本記事でご紹介した内容の中で、自分や部下に当てはまる原因があれば、それらの対策/施策をぜひ参考にしてみてください。
また、営業部門としてはアポ取得率の低さの原因を営業個人に押し付けるのではなく、「組織の問題」として捉える必要があります。アポ取りを体系的に学べる環境を整え、セールスイネーブルメント(営業力強化の支援)を実現できれば、すべての営業がトップクラスのアポ取得率に到達できるはずです。
